2014年、ニュージーランドで社会現象になるほど大人気となったものがあります。
それは、"Lewis road creamery(ルイス ロード クリーマリー)"社のチョコレートミルク!
その熱狂ぶりはすざまじく、販売店では開店前の朝5時から行列に。
それでも入手することができず、買占めや転売が横行。
ネットで高値で取引され、なんと偽物まで販売されるほど社会問題に発展。
その様子は、イギリスでもっとも古いタブロイド紙"Daily Mail(デイリーメール)"で取り上げられたほど。
今回はそんな、ニュージーランドに来たらぜひ試してもらいたい"Lewis road creamery(ルイス ロード クリーマリー)"のチョコレートミルクをご紹介。
現地のスーパーでの現在の販売状況も合わせてレポートします。
私の周りのキウイ(ニュージーランド人)も口を合わせて「クレイジーな人気だった」と証言するチョコレートミルク。
今でも人気は衰えず、今や国民的人気商品となっています。
気になるお味も、筆者が実際に飲んでレポートしましたよ!
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目次
Lewis road creameryとは?
"Lewis road creamery(ルイス ロード クリーマリー)"社はニュージーランド北部タウランガ地方にある乳製品会社。
ミルク、クリーム、アイスクリーム、バターなど、様々な乳製品を製造し、販売を行なっています。
創業は2012年と比較的若い会社ですが、2021年4月現在の国内卸販売店舗数は498店舗。
スーパーに行けば、必ず見かける超国民的ブランドとなっています。
Lewis road creamery(ルイス ロード クリーマリー)社が国民的ブランドになったきっかけは2014年10月。
とある老舗企業とコラボしたものが、社会現象を巻き起こすほどの大ブームとなったからです。
チョコレートミルクが爆発的人気に!
2014年10月、Lewis road creamery(ルイス ロード クリーマリー)社はニュージーランドのチョコレート会社"Whittaker's(ウィッタカーズ)"と共同で、新しいブランドのチョコレートミルクを発売しました。
"Whittaker's(ウィッタカーズ)"とは
1896年創業のニュージーランドの老舗チョコレート会社。
ニュージーランド最大のチョコレート会社でもあり、現在は生産量の約30%が海外へ輸出されているグローバルブランドでもあります。
こちらが、その"Fresh Chocolate Milk(フレッシュ チョコレート ミルク)"
シンプルなパッケージデザインがとってもおしゃれ。
同時、同社の新製品として発売したこの"Fresh Chocolate Milk"
ニュージーランドの老舗チョコレート会社とのコラボということもあり、販売前から話題に。
発売前にサンプルを受け取ったメディアの間で「これは美味しい!」と評判になり、SNSで拡散したおかげでさらに話題となったことにより、販売当日は開店前から行列が発生。
なんと朝5時から並ぶ人も現れるほど!
当時の熱狂ぶりが書かれたコラム"It’s been five years since the country lost its collective sh*t over chocolate milk"より引用すると...
The milk went on sale on Tuesday, 30 September, only at Moore Wilson’s in Wellington and selected Farro stores in Auckland. Initial production was 1000 litres a week, and all stores quickly sold out of both 750ml and 300ml bottles.
Every day more arrived, and every day it disappeared in a flash.
9月30日金曜日にウェリントンのMoore Wilson’sとオークランドの一部のFarroストアでのみ販売されました。
初期生産として1000ℓを生産しましたが、全ての店舗で750mlと300mlの両ボトルがすぐに売り切れに。
翌日も、その翌日も大量に入荷しましたが、あっという間に棚から消えて行きました。
--- It’s been five years since the country lost its collective sh*t over chocolate milkより引用、筆者翻訳。
そして、10月8日にニュージーランド北島の大手スーパーマーケット"countdown(カウントダウン)"と"New world(ニューワールド)"に発売が開始されると、さらにブームが過熱。
その熱狂的とも言える人気がさらに人気を呼び、人々は競うように求めました。
しかし、当時はまだニュージーランドの小さな乳製品会社。
5人ほどの社員で生産を行なっており生産量が追いつかず、その後生産ラインを増やしましたがそれでも人気は衰えず、クレイジーとも言える熱狂的なブームは1ヶ月以上続きました。
開店前から大行列に
生産量は週24,000リットル、次に週30,000リットル、次に31,000と増やして行きましたが、それでも供給が追いつかず、ますますブームは過熱。
配達しているトラックを追いかけるものまで出てきた(!)ため、Lewis road creamery(ルイス ロード クリーマリー)社は配達を受け付けている店舗情報を毎日投稿し始めました。
すると、該当店舗にはオープン前から人々が殺到。
店内へは入場制限がかけられ、購入できない人々との小競り合いにまで発展する事態に。
そのため、地元のスーパーマーケットや小売業者は、購入を1人あたり2ボトルに制限。
その上、店の保管用冷蔵庫には、盗難防止のための警備員を配置するほどだったそう。
熱狂的ブームは社会問題に発展
人気で入手ができないとなると、現れるのが転売屋。
TradeMe(ニュージーランド版メルカリ)では、ボトルを元の価格の3〜4倍で再販しようとする転売ヤーが続出し、挙げ句の果てにはチョコレートミルクの偽造品まで出回る始末!
社会問題にまで発展し、イギリスでもっとも古いタブロイド紙"Daily Mail(デイリーメール)"や、"Buzzfeed(バズフィード)"にまで取り上げられるほど。
▲Daily Mail(デイリーメール)内に掲載された記事。見出しには「ニュージーランドのスーパーが人々の整理に警備員まで雇う」「ネットで1ボトルが1~25ドルで取引」など書かれています。
▲Buzzfeedに掲載された記事。オークランドのスーパーで1時間以上並んでいるけど、まだ列の半分も手に入っていないという混雑ぶりのツイートが紹介されています。
その後も熱狂は約1ヶ月以上続ますが、生産ラインを増やし必死に生産量を増やしたことで、ブームは少しづつ落ち着きます。
5年半経った今でも、伝説的に語り継がれているこのストーリー。
詳しく知りたい方は"It’s been five years since the country lost its collective sh*t over chocolate milk"(英語)で読むことができます。
現在は5種類のフレーバーミルクを展開
その後販売種類を増やし、今ではチョコレートミルクの他にも、計5種類のフレーバーミルクを展開しています。
5種類のフレーバー
・Fresh Banoffee Milk (バナナ味)
・Fresh chocolate Milk(チョコレート味)
・Strawberry Cream Milk(ストロベリークリーム味)
・Fresh caramel & butterscotchotch (キャラメル&バタースコッチ味)
・Coffee Milk(コーヒーミルク味)
もしかしたら、他にもフレーバーがあるのかも?
熱狂的人気で入手困難だったチョコレートミルクですが、現在は生産ラインも整い、並ばず入手可能。
しかし、いまだに人気とのことで、売り切れていることも多いんだとか。
というわけで、スーパーの売り場はどうなっているのか調査しに行ってみました。
スーパーでチョコレートミルクを探してみた
やってきたのは北島オークランドにある"countdown(カウントダウン)"
ニュージーランドで一二を争う、大手スーパーマーケットです。
広い店内で、チョコレートミルクを探します。
あ、ありました!
"Lewis road creamery(ルイス ロード クリーマリー)"社のチョコレートミルク!
現在は並ばなくても購入ができるみたいです。
...と思ったら!
なんと、300mlのチョコレートミルクだけ見事に売り切れ!
ストロベリーやキャラメルはありましたが、チョコレートミルクだけピンポイントでありません。
5年半以上経つ今でも、人気は今だに続いているようです。
別日にようやく念願のGET!
というわけで、この日は仕方なく退散。
別にやっとGETすることができました。
ちなみにお値段は300mlで$3.9(約300円)です。
味は、乳製品会社のチョコミルクということもあり、ミルク感が強め。
濃厚な甘さで、ごくごく飲めるというよりは、味わいながら飲む感じ。
1本でずっしり大満足で、お腹いっぱいになります。
日本人にとっては、ちょっと甘ったるいかもですが、甘党の人からするとたまらないかも。
最後に|合わせて読みたい
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以上、ニュージーランドで爆発的大ブームとなった"Lewis road creamery(ルイス ロード クリーマリー)"社のFresh chocolate Milkのご紹介でした。
残念ながら現在はニュージーランド国内でのみの販売となっており、日本では入手することができません(ニュージーランドでさえ難しいので、当たり前ではありますが(笑))
そんなちょっとしたプレミア感あるチョコレートミルク。
ニュージーランドに来た際は、ぜひトライしてみてくださいね。
このお話は、また別の機会に!