先日、インスタグラムのストーリーにて
「ニュージーランド留学・仕事についての質問はありますか?」
と募集しところ、ずば抜けて多かったのがこの質問。
「英語が全く出来ませんが生活は大丈夫でしょうか?」
「英語が話せなくても仕事は見つかりますか?」
ストーリーでも回答しましたが、現地の実情をより詳しくお伝えするため記事にすることにしました。
最後に日本でやっておくべきことのアドバイスもありますので、ぜひ参考にされてください!
今回はワーキングホリデーでの就職事情(日本でいうアルバイト)に特化した内容です。
就労ビザを見据えた就職事情については別に記事にしているので、併せてご覧ください。
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目次
英語が話せなくてもNZで仕事はできる?
結論から言うと、英語が話せないとニュージーランドで仕事を得ることは難しいです。
逆の立場になってみるとイメージしやすいと思います。
例えば、日本語が全く話せず読み書きができない外国人に「日本にワーホリに行くんだけど仕事は見つかるかな?」と質問をされたらどう答えますか?
資金が潤沢にあり、働くことなく観光メインでの滞在であれば話は別ですが、現地で住居を構え、生活費を稼ぐために働くことを想定しているのであれば、かなり無謀な挑戦であることは容易に想像がつくことでしょう。
完全英語環境のお店は難しいかもしれませんが、ジャパレスだったらなんとかなりますよね?
ニュージーランドでもそのような生活は可能ですよね?
英語が話せなくて不安なのはわかります。けれど残念ながらニュージーランドは他のワーホリの国と違い、日本語だけでの生活が厳しいのが現状です。
その事情を、今からひとつつづ説明していきます。
ニュージーランドは働き口が少ない
そもそも、ニュージーランドは日本のように人口の多い国ではありません。
最大都市オークランドであれば160万人ほどの人口を抱えていますが、人口第4位以下の都市は全て10万人台以下。日本だと都市ではなく市町村レベルです。
そこに世界中からワーキングホリデーの渡航者が集まるわけですから、英語力はもとより、仕事自体を見つけることでさえ難しい状況なわけです。
その数なんと50人〜100人!50件以上履歴書を配っても1件も面接に呼ばれないなんてこともザラなんだそう。
また、ワーホリは日本からの渡航者だけではありません。
英語が得意なヨーロッパの国々だけでなく、英語が母国語であるイギリス人やカナダ人もいます。
さらにはアルバイトを探す現地の中学生や高校生もいる中で、意思疎通ができない外国人が他の応募者を差し置いて雇ってもらえるのか?...正直、とても厳しそうだと感じませんか?
ほとんどが個人経営
そんな人口の少なさもあり、ニュージーランドの企業はほとんどが中小企業。カフェやレストランは個人経営のお店が圧倒的です。
また地産地消を推奨するサスティナブル精神や、ローカルビジネスを応援する国民性もあり、海外の大手チェーン店もあまり進出しません。
大手企業のように資金が潤沢にあるわけでないため、資金面はかなりシビア。
人を雇うにはコストがかかるため、必然的に店の売り上げに貢献できる人かどうかを慎重に見極めて採用します。
オーストラリアやカナダとの一番の違い
「オーストラリア(またはカナダ)とニュージーランドで迷っているのですが、どちらが仕事が見つけやすいですか?」という類の質問も多くいただきます。
英語が母国語で、イギリス連邦国なので暮らしや文化も似ている両国ですが、やはり大きく違うのが(何度も言いますが)人口です。
人口 | 最も人口の多い都市 | 都市人口数 | |
カナダ | 3900万人 | トロント | 300万人 |
オーストラリア | 2600万人 | シドニー | 530万人 |
ニュージーランド | 510万人 | オークランド | 160万人 |
都市人口はオークランドで比べるとそこまでインパクトはありませんが、第二位のウェリントンは53万人、三位のクライストチャーチは40万人。そして4位以下はガクンと減り10万人台以下です...
日本料理店(ジャパレス)なら大丈夫?
英語力がそれほどないワーホリメーカーは、日本食レストラン(いわゆるジャパレス)で働くのが王道パターンのようですが、これもニュージーランドでは少し事情が違います。
それも、在住日本人数が関係しています。
在住日本人数 | 世界ランキング | |
オーストラリア | 約10万人 | 3位 |
カナダ | 約7万5000人 | 4位 |
ニュージーランド | 約2万人 | 14位 |
オーストラリアとカナダは、日本人在住者の多い国ランキングの第3位&4位で、オーストラリアにいたっては2位の中国(10万人)とほぼ同率です。(ちなみに1位はアメリカの41万人)
そのため在住日本人向けのビジネスも多く、日系企業の進出や日本人経営者による日本食レストラン、また日本人向けの情報サイトや、クラシファイドなども充実しています。
しかしニュージーランドに住む日本人は他の国に比べて少なく(ランキングでは第14位)、情報も必然的に少なめ。
地方にいくほど日本人は少なくなります。
ニュージーランドにも日本人が経営するカフェやレストランなどもあるのですが、やはりそもそもの母数が少ないのが現状。オークランドにある日本食や寿司店でも、中国や韓国系オーナーが多いです。
また、ダイソーなどの日系企業やジャパンマートなど日本食品を取り扱うお店もありますが、大手企業は安定しているため現地在住の日本人に人気の働き口。
採用側としても短期で働くワーホリよりも、長期で働くことができる永住権保持者を採用したがるので、狭き門となっています。
このような要因が重なり、オーストラリアやカナダと比べるとニュージーランドではワーホリが日本人コミュニティに頼る暮らしにも限界があるのが正直なところです。
ファームジョブは季節に左右される
体力仕事であるファーム・ジョブは確かに高い英語力は必要はありませんが、フルーツピッキングなどは季節仕事(シーズナル・ジョブ)のため通年で仕事があるわけではありません。
また短期で高収入が得られるため現地でも出稼ぎに来る人も多いです。
そのため、シーズンになるとすぐに求人が埋まってしまうことも多く、なかなかの争奪戦。
また求人情報は現地の人が利用する英語の情報サイトで探すのが一般的で、日本語での情報はとても少ないため、仕事を得るまでは英語力は必須となります。
正直、英語を話せない現地在住者もたくさんいる
しかし実際のところ、英語が話せなくても現地に住んでいる日本人移住者もたくさんいます。
では、その方達はどんな仕事をしているのでしょうか?
その答えは「自分でビジネスを行なっている」です。
私の知り合いで例に挙げると、彼はNZ在住30年ですが、英語が苦手でお世辞にもあまり上手ではありません。
しかし彼の仕事はコーディネーター。日本のテレビ局とのやり取りや、現地入りした撮影チームへのアシスタント業務がメインなので、使用言語はほぼ日本語。
英語でのやりとりはコミュニケーション力と、長年培ってきた信頼で乗り切っています。
在住者とワーホリだとビザの関係も含めて状況が違いますが、彼のマインドはとても重要なこと。
弱みではなく強みにフォーカスすることも、海外生活する上で大切な能力です。
出来ないことではなくできることをアピールするのが大切です!
英語が話せない人が渡航前にやることリスト
最後に、英語が苦手な人がワーホリ生活をスムーズにスタートできるよう、日本にいるうちにできるアドバイスをお伝えしたいと思います。
英語を勉強しておく
やはり基本は英語力。日本語でNZ生活を乗り切ることを考えるより、その時間を英語力の向上あてたほうが有効活用ですし、精神衛生上も良いです。
特に単語は暗記が基本。時間が比例するため、なるべく早くから行なっておくといいでしょう。
聞き取れる単語が多くなると理解力が上がりますし、片言でも話せることは自信にもつながります。
潤沢な資金を集める
ニュージーランドの物価はざっくり2倍です。
特に外食費は驚くほど高く、コンビニをはじめ気軽に食事できるところも少ないです。
資金が尽きて帰国する事例も多くあります。心の余裕を持つためにも仕事が見つからないことを見越し、しばらく働かなくても生活できる資金をしっかり確保してから渡航するようにしましょう。
履歴書(CV)は日本で作成しておく
仕事探しの際に履歴書(CV)は必須です。
街を歩いていると「求人募集」と張り紙をしているお店もありますので、チャンスを逃さないためにも日本にいるうちに複数枚プリントしておくと、現地入りしてすぐに職探しに取りかかれます。
日本にいるうちに作成し、英語ができる人に添削してもらっておくと良いでしょう。
留学・ワーホリエージェントに相談する
留学・ワーホリの無料相談を行なっているエージェントをドンドン活用しましょう。(ただ「英語が話せなくても大丈夫!」と言い切る所には気をつけて...!笑)
その際、NZ現地にオフィスがあるエージェントに相談することをオススメします。
何度も言うように、ニュージーランドは他の国に比べて現地情報が乏しいため、日本にしかオフィスがない場合は情報が古い場合が多いです。
当メディアで取材協力いただているエージェントでも無料相談が可能です。
▶︎NZ留学・ワーホリ・インターン専門 Gina & Partners|無料お問い合わせフォーム
※問い合わせの際は「ニュージーランドのまるごとを見た」と明記ください。相談料・留学手配料が無料です。
数ヶ月だけでも語学学校を申し込む
学校は英語力の向上はもちろん、コネ社会のニュージーランドでの「コネクション作り」にも一役買います。
友人たちとの情報交換だけでなく、学校にはネットに掲載されていない独自のワーホリ向け求人情報が掲示されていたり、先生の知り合いが求人を探しているなんてことも。
留学手配の際も、ニュージーランド現地オフィスがあるエージェントを選ぶようにすると現地在住者とのコネクションが作れます。(実際に、エージェントの方と仲良くなり、仕事を紹介してもらったなどの事例も!)
最後に|合わせて読みたい
さて「英語ができないけどワーホリは大丈夫?ニュージーランドで仕事できる?」でしたがでしたが、いかがでしたでしょうか。
大切なのは、頑なに日本語で乗り切ろうとせず、英語で情報を得る努力をすること。
そして、誰かに頼るのではなく自分自身で掴んでいく力です。
どうすれば不安要素が減るのかをしっかり考え、事前に対策をとっておきましょう。
あなたのNZワーホリが素晴らしい体験となることを願っています!
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